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代謝系

脂質検査

高脂血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪が増加した状態を言います。高脂血症でもっとも問題となる合併症は、動脈硬化症で、脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞などの疾患を引き起こします。

総コレステロール(TC)

コレステロールは細胞膜の必須成分であり、また、副腎皮質ホルモンの前駆体でもあります。リポ蛋白を担体として、血漿中で運ばれます。総コレステロールは、LDLコレステロール・HDLコレステロールなどのコレステロールや、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の総数を表しています。正常では、LDL中に含まれるコレステロール量(LDLコレステロール)が最も多く、次に、HDL中に含まれるもの(HDLコレステロール)が多くなります。そして、これら2つのコレステロールで血液中のコレステロールの90%を占めると言われています。総コレステロールが高い場合は、動脈硬化などの疾患を引き起こす可能性が高くなります。したがって、総コレステロール値が高い場合には、LDLコレステロール、HDLコレステロールなどを個別に測定し、動脈硬化のリスクを判定する必要があります。

基準値
140 ~ 199 mg/dl

LDLコレステロール(LDL-C)

動脈硬化の元凶であることから、別名「悪玉コレステロール」と呼ばれています。現在では、総コレステロールよりもLDLコレステロールが重視されてきています。したがって、基準値より高い場合は動脈硬化などを誘発する危険性が高くなります。測定方法には直接測定する方法(直接法)とFridewaldの式で算出される間接法があります。当センターでは直接法で測定しています。

基準値
60 ~ 119 mg/dl

(人間ドック学会基準値に準拠)

甲状腺機能亢進症、重症な肝障害、栄養状態の低下、薬剤性などにより、続発的にLDLコレステロールが低下する場合があり、人間ドック学会の判定区分では59 mg/dl以下が受診勧奨となります。

HDLコレステロール(HDL-C)

「善玉コレステロール」と呼ばれ、血管の壁などに付着しているコレステロールを回収する働きをしています。HDLコレステロールが低いと、動脈硬化がおこりやすくなるため、40mg/dl以上を目標とすることがすすめられています。

基準値
40 ~ 99 mg/dl

(人間ドック学会基準値を一部変更)

コレステリルエステル転送蛋白(CETP)欠損症、肝性リパーゼ欠損症、原発性胆汁性肝硬変、アルコール・薬剤性などで、高値となる場合があり、人間ドック学会の判定区分では120 mg/d以上が受診勧奨となります。

Non-HDLコレステロール

LDLコレステロールだけでなく、カイロクロミンやVLDL・レムナントなどを含めたすべての動脈硬化惹起性リポ蛋白中のコレステロールを表します。

基準値
90 ~ 149 mg/dl

動脈硬化指数

LDLコレステロール/HDLコレステロール の式で算出されます。

基準値
0 ~ 2.9

中性脂肪(トリグリセライド)

血液中の脂肪の一種で、基準値を超えるような場合は動脈硬化や心臓病、脳卒中などの生活習慣病のリスクが高まります。

基準値
30 ~ 149 mg/dl

(人間ドック学会基準値に準拠)

甲状腺機能亢進症、、吸収不良症候群、肝硬変などにより、二次的に低下することがあり、人間ドック学会の判定区分では29 mg/dl以下が受診勧奨となります。

脂質異常症:スクリーニングの為の診断基準
LDLコレステロール 140 mg/dl 以上 高LDLコレステロール血症
120 ~ 139 mg/dl 境界域高LDLコレステロール血症
HDLコレステロール 40 mg/dl 未満 低HDLコレステロール血症
中性脂肪(トリグリセライド) 150 mg/dl 以上 高トリグリセライド血症
リスク区分別脂質管理目標値
治療方針の原則 管理区分 LDL-C HDL-C 中性脂肪 non HDL-C
一次予防
まず生活習慣の改善を行った後、薬物療法の適用を考慮する
カテゴリーⅠ <160 ≧40 <150 < 190
カテゴリーⅡ <140 <170
カテゴリーⅢ <120 <150
二次予防
生活習慣の是正とともに薬物療法を考慮する
冠動脈疾患の既往 <100 <130

non HDL-C は総コレステロール(TC)からHDLコレステロール(HDL-C)を引いた式で表されます。
(non HDL-C) = (TC) - (HDL-C)

(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012より)

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糖代謝検査

尿糖

腎性尿糖などでも陽性を示します。

基準値
陰性(-)

HbA1c(ヘモグロビンA1c)[NGSP]

ヘモグロビンと糖が結合したもので、過去1~2か月程度の平均血糖値を反映し、糖尿病の診断に用いられます。

基準値
~ 5.5 %

(人間ドック学会基準値に準拠)

※平成25年4月から、厚生労働省の指導により、これまでのJDS値から国際基準のNGSP値へと表記が変更になりました。NGSP値とJDS値は以下の計算式により相互に変換することができます。
  • NGSP値 = 1.02 × JDS値 + 0.25
  • JDS値 = 0.980 × NGSP値 - 0.245

空腹時血糖

血液中のブドウ糖の量を測定します。血糖は脳や筋肉のエネルギー源です。糖尿病の診断に用いられます。

基準値
50 ~ 99 mg/dl

(人間ドック学会基準値を一部変更)

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痛風検査

尿酸

尿酸の値が高くなることを高尿酸血症と言います、いわゆる痛風の原因となります。

基準値
2.1 ~ 7.0 mg/dl

(人間ドック学会基準値に準拠)

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HOMA-R、HOMA-βについて

糖尿病には1型と2型の2種類があります。
1型は自己免疫的機序により、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が急速に破壊され、インスリンの分泌が極端に低下した病態です。血糖値が極度に高くなるため、インスリンの自己注射による治療が必要となります。
しかし、糖尿病の大多数を占めるのは2型です。2型は大きく2つに類型化できます。
一つは、もともとインスリンの分泌が少な目の場合で、加齢に伴いインスリンの分泌が徐々に減少し、必要量に満たなくなったことによります。インスリンの基礎分泌量の比較的少ない日本人に多いとされ、体重は普通のことが多いです。
もう一つは、肥満によりインスリン抵抗性が存在する場合です。内臓脂肪過多により、脂肪細胞より分泌されるアディポサイトカインのバランスが崩れ、インスリンの抵抗性が出現し、同じインスリンの量が分泌されても効きにくい状態となります。そのため、同じ血糖値を維持するために、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンの量が増加してしまいます。
このような状態を知ることができるのがHOMA-R(homeostasis model assessment for insulin resistance)です。血糖値と血液中のインスリン値から、計算式によりインスリン抵抗性の評価が可能です。
また、HOMA-β(homeostasis model assessment of beta cell function): HOMA-βは、insulinの出具合を表します。この値が低い場合は、インスリンの分泌自体が低下していることを意味します。

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検査内容及び基準値

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